迷い道

結婚相手から罠をかけられた。奈落に落ちてヒロにあった。ヒロは見違えるようないい女になっていた。再び舞台に戻り捨てられた謎に迫る。


急転5

 夜半まで熱海のホテルを回ったが写真の車は発見されなかった。結局途中のホテルに宿泊して夜を明かした。翌朝続いてホテルを回っていたら巡査とぶつかった。警察も動き出している。
『まさかチェリーが男だったとはな!』
 ヒロが全裸で縛られていて、男の手がヒロのものを握って写真が添付されている。
『だが気に入った。これ以上この事件を暴くな』
 西崎だ。慌ててアゲにこのメールを転送する。
『調べてくれこれは西崎だ』
「西崎からメールが入ったのですね?」
 さすがにヒロの写真を見せられず頷いた。
「あの週刊誌を見たのだ。だが熱海に来ているとは思っていない」
「もう60軒は回りました。ホテルではない可能性もありますね」
「社宅か別荘か?」
 私は思い出して朽谷にメールを流す。
『ライブグループの役員専用の別荘が熱海にある。電話番号を送る』
 神部がそれをナビに入れる。
「ここから遠くない海岸にあります」
 車を別荘に着けるとガレージを覗いた。閉まったままだ。出た後か!?神部が玄関の鍵を合鍵でようやく開ける。玄関には靴はない。部屋に上がるとビニール袋にカップヌードルや缶ビールの空き缶が掘り込まれている。縛られていた縄が残っている。間違いなくここにいた。
『西崎の位置が見つかったよ。別荘から山側に動いている。芦ノ湖に向かっているよ』
 アゲからのメールだ。
「これだったら追い付くのに3時間かかりますね」
 部下がもう表に車を回している。





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テーマ : ミステリ    ジャンル : 小説・文学
  1. 2018/02/19(月) 06:37:33|
  2. ミステリー
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急転4

 休暇届を出した。マンションにはアゲが泊まりに来てきてくれた。朝、神部が車に乗ってきた。エリが書き出した15か所の西崎が立ち寄るリストを回ることにした。ちょうど7軒目で吉井組長からスマホにかかってきた。
『エリとも話したが彼女も知らないようだ。こちらで組員を出してあの2人の立ち回るところを回らせたが、2人の子分を連れてきて問いただしたが、車を貸したと言うのだ。ナンバーの写った写真添付した。話では熱海の地図を見ていたようだ』 
「熱海か?」
 もうハンドルを回している。私は熱海と言う話と写真を添付して岬に送る。
『ライブの会長はどうなっている?』
 女記者にかける。
『秘書の殺人教唆も起訴されることになった』
『エリの名は出てきているか?』
『いえ、こちらの情報では会長と畠山のパイプだけよ。だがそれなら畠山には当日アリバイがあるのよ』
 まだ会長はエリの名前を出していない。エリの名が出なければ殺人にはならない。実行犯がいないわけだ。
『次の記事で秘書殺人の実行犯がいると書いてくれないか?殺された畠山がその証拠のUSBを持っていたとまで書いてくれ』
『本当にあるの?』
 その脅しが今は必要なんだ。
「熱海に入った」
「どこから回るか?」
「真ん中の大きなホテルではなくて辺鄙なホテルを選んでると思う」
 恐らく男3人が大きな鞄を抱えている。私を脅すためでヒロを殺すことはないと信じている。




テーマ : ミステリ    ジャンル : 小説・文学
  1. 2018/02/18(日) 06:33:50|
  2. ミステリー
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急転3

 エリにも連絡が付かない。やはりこれはエリの指示なのだろうか。7時に『梨花』に入ったがエリは顔を出さない。
『西崎のマンションは空だわ。今横浜のクラブに来たけど、ここにも姿がない。刑事をマンションには貼り付けた』
 それを見て吉井組長にスマホを入れた。
『まさか組長が絡んでいるわけでは?』
『どうした?』
『チェリーが西崎にさらわれた!』
 吉井組長は全く知らないようだ。
『チェリーは?』
『妹だ。あのやくざが2人協力している』
『よしその2人を探してみる』
 カウンターに2時間余り座っている。ようやくエリが姿を現して私を見てカウンターに来る。
「チェリーを浚ったのか?」
「誰が?」
「西崎だ」
「チェリーは?」
「妹だ」
 スマホを出して西崎を呼び出している。
「繋がらない」
「ポーズじゃないよな?」
「知らない」
「横浜でのあては?」
「あのクラブは?」
「吉井組長も知らないと言っていた」
「タイに連れて行った2人は?」
「あれは吉井組じゃないわ。西崎の手下よ。でもどこにいるか知らない」





テーマ : ミステリ    ジャンル : 小説・文学
  1. 2018/02/17(土) 05:29:31|
  2. 未分類
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急転2

『神部社長も含めて3人が横浜に入った。何かあれば連絡が行くよ』
 アゲからメールが入る。まず横浜のクラブにタクシーで着く。クラブはまだ閉まったままだ。岬にメールを送る。
『昨夜11時頃に西崎がチェリーを同伴してきていたわ。店が閉まって一緒に出かけた。戻ってこないの?西崎に電話を入れてみるわ』
 私は『梨花』の周辺のラブホテルの8軒目にチェリーの顔を見たと言うフロントに会った。
「確かにこの女性が入られましたが、出られた形跡はないですね」
 話していると神部が後ろに立っている。神部はフロントの耳元で何やら囁き金を出した。ついてきた部下に防犯カメラを頼み私とヒロが入った部屋を案内させた。
「確かに泊まった跡がありますね?バスタオルも2人分使っています」
『30分前に2人の位置情報が消えたよ』
 アゲのメールは30分前についている。
「こちらに来てください」
 神部の部下が呼びに来る。
「ここを見てください。1時間前に廊下を男が大きなリュックを背負って歩いています。それが玄関に出ると外から2人の男が入ってきてそのリュックを担いでいます」
「初めから西崎はチェリーをとらまえる気だったと言うことだな」
 これからどうすればいい?どうも西崎にチェリーの正体を見破られたのだ。あの夜つけられた私の責任だ。
『岬、西崎の指名手配をしてくれ』
『いいわ。西崎のマンションに行くわ』
 エリと話すしかない。エリが指示したのだ。








テーマ : ミステリ    ジャンル : 小説・文学
  1. 2018/02/16(金) 06:44:07|
  2. ミステリー
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急転1

「女記者に原稿を届けてくれ」
 水野に原稿を渡してコートを着る。
「どこかに?」
「久しぶりに妹に会ってこようかと」
「怪しい!」
 そう言われてビルを出てタクシーを乗った。朝からヒロにメールを送っているが返事がない。『梨花』に出る前に昼食を一緒に取ろう。ヒロの泊まっているビジネスホテルは知っている。ホテルは『梨花』の裏通りにある。玄関に入るとフロントに声をかける。
「兵頭ヒロを呼んでくれませんか?」
「ああ、お兄さんですね。昨夜はお戻りではないですよ」
「すいません」
 後ろのソファにかける。すぐにスマホを出してアゲにメールを送る。
『ヒロはどこにいる?』
 続けて、
『事務所に行く』
とそのまま表通りまで出てタクシーに乗る。
「アゲ!スマホを見たか?」
 神部の事務所は誰もいない。囲いの部屋を開けると、アゲが一人パソコンに向かっている。
「今調べているの。夜に西崎と『梨花』から出て横浜に行っている。それからその近くに泊まっている」
「一緒か?」
「ええ」
「まだ別れていないのか?」
「同じところにいる」
「これからそこに走る。位置を見張っていてくれ」










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  1. 2018/02/15(木) 07:10:44|
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プロフィール

yumebito86866

Author:yumebito86866
夢人です。これは『空白』に繋がる作品ですが、これは段ボール箱の住人ではありません。今回書下ろしで書き始めました。ここに登場する人物はみなどこかで触れあった人物ばかりです。そして知った事実がこの小説を書かせました。

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