迷い道

結婚相手から罠をかけられた。奈落に落ちてヒロにあった。ヒロは見違えるようないい女になっていた。再び舞台に戻り捨てられた謎に迫る。


踏み込む1

 ソイの裏路地を抜けて屋台村の一つに座ってビールを飲んでいる。昨夜遅くタイに着いて朽谷は朝からライブの現地法人に出かけている。私は日本の新聞をホテルで買って広げている。昨日の朝刊だ。私は万が一を考えてサングラスに帽子を被っている。ここは畠山が自分が食事に来るところだと言っている場所だ。
 ライブの元会長が検察に呼ばれたと言う記事が1面の片端に出ている。これについては岬からメールをもらっている。
『明日には検察が渡辺元会長を呼ぶわ。株の不正操作が焦点なんだけど、問題は会長の指示を証明できるかなんだけど、操作した本人の畠山がキーマンだけどまだ生きているのか死んでいるのかすら掴めていない』
 岬にも検察にも畠山がタイにいることを知らせていない。それに秘書の自殺が他殺で実行犯がエリで指示を会長がしたという事実も掴んでいない。ここについては私もまだ事実の解明に至っていない。
 すでに屋台に座って2時間が経っている。畠山には明日ここに来ると言っておいた。テーブルにはもうビールが5本ならんでいる。あの会いたいと言うメールは信じられないのか。
『今ホテルを出ましたよ。5分ほどで着きますが、2人の男が付いているので会うことはやめた方がいいです』
 すでに張り付いている神部からだ。
 畠山が屋台村に入ってきた。ちょうど私の視野の片隅に座る。2人の男は隣のテーブルに座る。彼の目が私を見たようだ。同じ朝刊を拡げている。男の一人が料理とビールを運んでくる。
『エリがタイに来たが会ったか?』
『会ってはいないが話し合いをしている。だが条件がまだ合わない』
『ライブの早見社長とも交渉をしているが?』
『ああ、両天秤だ。命がかかっている』
『なぜ私を呼んだ?』
『真実を伝えたい』




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テーマ : ミステリ    ジャンル : 小説・文学
  1. 2017/07/06(木) 06:43:55|
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急転3

 エリにも連絡が付かない。やはりこれはエリの指示なのだろうか。7時に『梨花』に入ったがエリは顔を出さない。
『西崎のマンションは空だわ。今横浜のクラブに来たけど、ここにも姿がない。刑事をマンションには貼り付けた』
 それを見て吉井組長にスマホを入れた。
『まさか組長が絡んでいるわけでは?』
『どうした?』
『チェリーが西崎にさらわれた!』
 吉井組長は全く知らないようだ。
『チェリーは?』
『妹だ。あのやくざが2人協力している』
『よしその2人を探してみる』
 カウンターに2時間余り座っている。ようやくエリが姿を現して私を見てカウンターに来る。
「チェリーを浚ったのか?」
「誰が?」
「西崎だ」
「チェリーは?」
「妹だ」
 スマホを出して西崎を呼び出している。
「繋がらない」
「ポーズじゃないよな?」
「知らない」
「横浜でのあては?」
「あのクラブは?」
「吉井組長も知らないと言っていた」
「タイに連れて行った2人は?」
「あれは吉井組じゃないわ。西崎の手下よ。でもどこにいるか知らない」





テーマ : ミステリ    ジャンル : 小説・文学
  1. 2017/02/04(土) 05:45:57|
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プロフィール

yumebito86866

Author:yumebito86866
夢人です。これは『空白』に繋がる作品ですが、これは段ボール箱の住人ではありません。今回書下ろしで書き始めました。ここに登場する人物はみなどこかで触れあった人物ばかりです。そして知った事実がこの小説を書かせました。

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