迷い道

結婚相手から罠をかけられた。奈落に落ちてヒロにあった。ヒロは見違えるようないい女になっていた。再び舞台に戻り捨てられた謎に迫る。


迷路6

 新橋のSの入ったビルの近く駐車場にワゴン車を止めてもう5時間が過ぎた。神部のほかに女性と男性が乗っている。この二人はそれぞれ車の外に出ている。Sの窓はまだ灯りがついている。だがそれぞれの金融の店はシャッターが下りている。逆に風俗の店が慌ただしくなっている。
『今Sの女社長と社員が3人降りてきました。だが取り立て屋たちは残っているようです』
 女性の声が聞こえてくる。
『畠山の位置情報が新橋に向かっている。車だと思うわ。専務の位置は動いてない』
 アゲのメールが入ってくる。
「畠山を捕まえようか?」
「うまくいくか?」
「おそらく一人で運転してきてここの駐車場に停めるはずです」
 神部がすぐに2人を呼び戻す。耳打ちをして外に出る。外はいつの間にか真っ暗になっている。15分ほどして予想通り畠山の運転する車が入ってきた。ここは繁華街のはずれで思ったより暗い。神部と男が車の両サイドに蹲っている。女性が出てきた畠山にぶつかる。ほとんど同時に男たちが白いハンカチで畠山の口を押えてワゴンに運び組む。
 畠山は麻酔をかかせれて意識を失っている。
「起こして脅すのは無理だろう。きっと彼のことだから取り立て屋と連絡しているはずだ」
 私は背広のポケットから彼のスマホを取り出して、一番近い発信先のメールを打ち込む。
『今から証券会社の社員を部屋に向かわせるから引き渡すように』
 神部がスーツ姿の部下をビルに向かわせる。彼は後ろから他人のようについていく。これは賭けだ。
『専務が動いたけどいいの?』
 神部と部下の男が専務を抱えて玄関から出てくる。
「かなり痛めつけられていたようだよ」
 ワゴンに入っても呻いている。
「畠山は放り出してくれ」









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テーマ : ミステリ    ジャンル : 小説・文学
  1. 2017/05/13(土) 06:30:56|
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yumebito86866

Author:yumebito86866
夢人です。これは『空白』に繋がる作品ですが、これは段ボール箱の住人ではありません。今回書下ろしで書き始めました。ここに登場する人物はみなどこかで触れあった人物ばかりです。そして知った事実がこの小説を書かせました。

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