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迷い道

結婚相手から罠をかけられた。奈落に落ちてヒロにあった。ヒロは見違えるようないい女になっていた。再び舞台に戻り捨てられた謎に迫る。


暴露6

『あの文化住宅がスタジオの入口だ。西崎が今出ていった。慎重に張ってくれ』
 神部にメールを送る。木材置き場を回る。だがどこにも入り口がある形跡がない。仕方がなく材木の後ろの窪みに隠れる。15分が経って西崎がビニール袋を抱えて戻ってくる。
『今西崎が戻った』
 神部からだ。西崎の背中が見えしばらくして姿が消えた。私はゆっくりその場所まで近づく。僅かに地面が擦られた跡がある。この鉄板だ。この下にスタジオがある。
『スタジオの入口を見つけた。一度文化住宅に戻る』
 道路に出るとワゴンがゆっくり動いてきた。運転席に神部が載っている。窓ガラスにフイルムが撒いてあって中は見えない。ワゴンの中にはビデオを構えた女性が乗っている。
「このスタジオは最近は使われてないようです。文化住宅の住人に聞いてみたのですが、古い住人はスタジオがあるのを知っています。でもそれで半殺しに会った住人が出て今は誰も知らないふりをしています」
「もう一度夜に潜ってみようかと思っている」
「私も行きましょうか?」
「いや、まず確認だけにしたい。知られたら今度は探すのは難しい。それに西崎はイライラしている。なぜ交換条件を出してこないのか不思議なんだ」
「そうですね。エリとの話が纏まらないのでは?」
 どういう話をしているのだろうか。
「夜の捜査の一式を用意しますから食事でもしてきてください」
「小型のビデオも欲しい」
「用意します。確認したら通報しますか?」
「まだ待ってほしい」





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テーマ : ミステリ    ジャンル : 小説・文学
  1. 2019/08/24(土) 07:22:27|
  2. ミステリー
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Author:yumebito86866
夢人です。これは『空白』に繋がる作品ですが、これは段ボール箱の住人ではありません。今回書下ろしで書き始めました。ここに登場する人物はみなどこかで触れあった人物ばかりです。そして知った事実がこの小説を書かせました。

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