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迷い道

結婚相手から罠をかけられた。奈落に落ちてヒロにあった。ヒロは見違えるようないい女になっていた。再び舞台に戻り捨てられた謎に迫る。


地崩れ4

 会長が動き出したのは現場にいる私にはわかる。調査部だけではなく総務部なども部内の書類を持ち出していく。専務からの言いつけで初めから上場の重要書類は鞄で持ち歩いている。だがライブの上場準備は着実に進む。
 エリからいつものように専務からの呼び出しがある。昨夜は珍しくエリが私のマンションに現れて泊まっていった。飲みさしのワインを持ってきていて美味しかったと勧められた。 
「今日から手持ちのファイルはここの共有のパソコンのみに入れるのだ」
 専務が指をさしたパソコンはネットに繋がっていない金庫のようなものだ。
「調査部が煩くなった」
「ライブはどうするのですか?」
「もうすぐだ。何としても上場させる。今から作業してくれ」
 嫌に焦ってるな。さっそく作業を始めると専務は社長に呼ばれて部屋を出ていく。私はまず同様の情報がないか確かめる。作業中なら記録を上書きしてしまうからだ。慎重を期して専務のパソコンの情報を一度コピーする。
「今から出かける。ついてこい」
 慌てて作業を済ませると専務専用車に乗る。
 ライブの会長室だ。ここは重要な会議があるとここに必ず集められる。専務は詳細なことはタッチしない。いや証券自身が苦手なのだ。
「期間を縮めるのは得策ではないと思いますが?」
 馴染みなった公認会計士が繰り返すが渡辺会長は首を横に振る。専務は会長に賛成している。どうも週刊誌がライブの今迄の上場や株の売買に疑問を投げかけているのだ。テレビ局の買収の資金が底ついてきたのだ。私も心配になってライブグループの売り上げを分析し始めている。渡辺会長と専務はマネーゲームをしているのだ。









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テーマ : ミステリ    ジャンル : 小説・文学
  1. 2019/03/17(日) 07:28:23|
  2. ミステリー
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yumebito86866

Author:yumebito86866
夢人です。これは『空白』に繋がる作品ですが、これは段ボール箱の住人ではありません。今回書下ろしで書き始めました。ここに登場する人物はみなどこかで触れあった人物ばかりです。そして知った事実がこの小説を書かせました。

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